企業・団体の挑戦 interview 「建設業は、もっと面白くできる」そう信じて生まれた 豊開発株式会社の挑戦

大阪を拠点に、建設事業の中でも主に基礎工事を軸として地域のインフラを支えてきた豊開発株式会社。
一見すると、建設業界では珍しくない中小企業の一社に見えるかもしれません。

しかし同社には、少し変わった取り組みがあります。
その名も「あそ部」。

建設業に根強く残るネガティブなイメージを変え、業界の魅力を伝えるために立ち上がった社内プロジェクトです。

なぜ、建設会社が“あそ部”を始めたのでしょうか?
そこには、50年先・100年先を見据えた、危機感と挑戦がありました。

今回は、広報・採用を担当する澤さんに、その背景と想いを伺いました。

 

Q1 「あそ部」とは、どのような取り組みなのでしょうか。

あそ部は、2022年に社長が交代したことをきっかけに始まった取り組みです。
50年、100年先も続く企業であるためには、拠り所となる軸が必要です。我々は軸をミッションビジョンバリューと捉え、その策定に取り組みました。そしてミッションビジョンバリューを体現するチームとして発足しました。

建設業はどうしても「きつい・汚い・危険」といったイメージを持たれがちですし、工事現場も仮囲いで囲われていて、中で何をしているのか見えにくいですよね。

でも実際は、建設業は私たちの暮らしに欠かせない仕事です。

だからこそ、建設業の魅力や、会社としてのユニークな姿勢を、もっと外に伝えていきたい。そして建設業にもっと興味・関心を持ってもらいたい。

そのための発信や社員が働きやすい環境を作るための取り組みを進めるチームとして、あそ部が生まれました。

Q2 あそ部では、どんなことに取り組んでいるのですか。

豊開発が今まであまり取り組んでこなかった、採用、広報、新規企画に取り組んでいます。通常の新卒・中途採用のほかに、アスリート採用や外国人採用に力を入れたり、SNSを通じて業界の魅力を発信したりしています。

また、砂金では新たなサービスとして、ドローンの活用にも力を入れています。

 

Q3 若者世代を意識した取り組みなのでしょうか。

明確に年齢層を絞っているわけではありません。

ただ、建設業を敬遠しがちな若い世代や、その親世代に対して、「実はこんな面白さがある」ということを伝えたい気持ちはあります。

業界全体のイメージが少しでも変われば、豊開発に入社してくれなくても、結果として将来この仕事に興味を持つ人が増えるかもしれない。

その“きっかけ”をつくれたらいいなと思っています。

 

Q4 採用面では、どのような課題がありますか。

一番大きいのは、現場社員の高齢化です。

現在は50代〜60代が中心で、施工管理の仕事は一人前になるまで最低でも5年はかかります。

ベテランの方々が現役のうちに、若い世代に技術を継承しなければなりません。

新卒・中途を問わず、採用に力を入れています。

 

Q5 どんな人に来てほしいと考えていますか。

専門知識や経験は、正直そこまで重視していません。

それよりも、コミュニケーション能力が大切だと考えています。

私たちは現場でゼネコンの職員さんや協力会社さんと一緒に現場を進める役割です。

職人さんや現場所長さんなど、多くの人と関わる仕事なので、人と誠実に向き合える方に来てほしいですね。

 

Q6 「アスリート採用」も特徴的だと感じました。

はい。現在は、現役の女子野球選手が在籍しています。

練習や大会に合わせて時間の調整をしたり、遠征前日に休みを取れるようにしたりと、競技と仕事を両立できる環境を整えています。

社内でも「もう練習の時間やで、早よ行きや!」と声を掛け合うような雰囲気があり、自然と応援する文化が生まれました。

結果的に、会社全体の一体感にもつながっていると感じています。

 

Q7 社内の雰囲気や文化について教えてください。

従業員は20名ほどなので、意見は伝えやすく、挑戦しやすい環境だと思います。

新しいオフィスはカフェのような内装にして、働きやすく、帰りたくなる空間を意識しました。

代表自身が「学ぶことを止めない」という考え方を大切にしているため、資格取得支援や書籍購入補助もあります。

入社後の研修で学んでもらい、資格取得を目指すサポートもありますので、未経験でも安心して飛び込んできてもらえたら嬉しいです。

編集後記

豊開発株式会社様の話を聞いて感じたのは、挑戦とは必ずしも派手な変革や急成長を意味するものではない、ということでした。

建設業という変わりにくい業界の中で、「魅力を伝える」「知ってもらう」という小さな一歩を、あそ部は積み重ねています。

あそ部の取り組みの裏側には、この仕事を未来につなげたいという真剣な想いがありました。

業界を変えるのは、こうした“余白”から生まれる挑戦なのかもしれません。

 

取材協力へのお礼

本インタビューにご協力いただいた豊開発株式会社の皆さま、ならびに広報・採用ご担当の澤様に、心より御礼申し上げます。

“あそ部”の取り組みを通して伝えていただいた想いが、本記事を通じて多くの方に届くことを願っております。

この度は誠にありがとうございました。

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